ノスタルジック  石部の旅 
@宿場町のなご
 東海道にある宿場のなかでも、とりわけ昔の面影が色濃く残る石部町では、江戸時代の生活風景をそのまま体感することができます。タイムマシンに乗った気分で時間を遡ってみませんか。
タイムトラベル 宿場町のなごり
 東海道歴史資料館には、石部宿の生活文化を今に伝える貴重な遺産が展示されています。
 東海道五十三次図をはじめ、藩領図、明治天皇宿泊図、宿帳など、ついつい興味深げに見入ってしまうものばかり。二十分の一に縮小された小島本陣の模型には、思わず想像力をかきたてられます。
 また行燈、提灯、きせるなど、当時使われていた諸道具が多数保存されており、その昔、誰かが確かに使っていたものを目の前にすると、胸の奥から沸々と感動がこみ上げてくるような・・・。
 心がついついタイムトラベルしてしまうかもしれません。
 そんな不思議なフィーリングを体感できるのが、宿場町として栄えた石部町の魅力の一つです。
 宿場町の雰囲気を味わいたいなら、石部宿の凝宿版「宿場の里」へ。入り口には関所が設けられており、そこを抜けると、茅葺き屋根の農家、妻入商家など昔の建物がならぶ町並み。「ときは江戸、ところは石部宿」の時空を超えた世界です。
 宿場町を忠実に再現したまちは魅力がいっぱい。たとえば旅篭「いしべ屋」を訪れると・・・。主家には三種類の格子が使用されるなど、当時としては凝った造りとなっています。土間には井戸、水瓶、流し台、かまどが配され、付属屋には便所や風呂も見られます。
 時計の針を過去へ戻したような空間、宿場町−。見学者は棟を訪ねるごとに、錯覚を起こすかもしれません。旅篭に上がる賑わいの声、茶店に漂うお茶の香りなど、宿場の里に吹く風が昔の音や香まで運んできそうです。
  (出展=石部町発行「1998町勢要覧」より転記)初版=2000.6.10