ノスタルジック  石部の旅 
A石部を歩く
 毎朝、新しい風が吹き抜けるまちにも、懐かしい風の香りが漂うところがあります。
 奈良の都の東西に東大寺、西大寺がそびえ建つように、石部町には、「東寺」と呼ばれる長寿寺「西寺」と呼ばれる常楽寺が建立されています。どちらも良弁僧正の創建で、長寿寺の本堂と、釈尊の身長、一丈六尺をうつしとったと言われる阿弥陀如来坐像は必見。常楽寺には国宝の本堂と三重塔があります。
 崇徳天皇の創建と伝えられる吉御子神社は、厄除け・安産・交通安全に御利益があるとか。吉姫神社には万病に効くと言われる宮前の袖水が湧き出ています。
 真明寺の境内には芭蕉の句碑があります。
「野ざらし紀行」の中で石部宿の茶屋風景を詠んだと伝えられる句は、写生句で左書きの自由句。芭蕉の作品の中でも非常に珍しい句として評価されています。
 まちに点在する古き時代の足跡。巡り歩くと、郷愁が胸に込み上げてきます。
 (出展=石部町発行「1998町勢要覧」より転記) 初版=2000.6.10